【頸椎損傷とは？】

頚椎損傷とは、頭を支える７個の頚椎が衝撃や変形、骨折、脱臼をしている状態のことをいいます。 頚椎のどこが傷ついているかによっていくつか分類され、 頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症、変形性頚椎症があります。

【症状】

脱臼や骨折によって起こる頚椎損傷は、頚椎それぞれの部位が司る神経系のしびれや麻痺が一番現れやすく、人により損傷パターンが違いますので、しびれや麻痺の出方も異なります。損傷が軽ければ四肢を動かしたとき、軽い麻痺やしびれ程度くらいで後遺症も少ないが、頸髄まで達する深い損傷は最悪の場合、四肢や体幹が完全に麻痺する事もあります。

【原因】

原因として多いのは事故による首の骨の脱臼・骨折にともなう頸髄の損傷。

事故には高所からの転落、交通事故、落下物の衝突、スポーツ（ラグビーやアメフト、器械体操、プロレス、スノーボードやスキー、浅いプール・海・川での飛び込み等）などがあります。

【治療】

損傷している脊椎を動かさないようにして、それ以上の損傷を予防します。四肢が動かない頚髄損傷は、体幹と頭部を固定して病院に搬送します。

受傷直後は「脊髄ショック」状態で不全麻痺と完全麻痺を区別することは難しく、完全麻痺の場合は回復は期待できません。

治療は不安定性のある脊椎の固定が中心で、不全麻痺で脊髄圧迫がある場合、手術を行い圧迫を除去します。

麻痺が残る場合は、残っている機能を使い日常生活でできることを増やすためにリハビリを行います。